鍵の専門家が注意してる点を説明! スペアキーを作る際の準備と必要なものの情報がわかります。
はじめに ~鍵屋さん~
鍵は私たちの生活に欠かせないアイテムです。鍵はさまざまなところに利用されており、玄関・ロッカー・シャッター・自転車等...etc 鍵がなくては気軽にお出かけすることも荷物を預けたり、自転車を置くことでさえも不安になってしまいます。
そのため必要な鍵の数がないと困ったことになりますね。家族の人数分の鍵がなければ全員の外出は難しくなります。そのときに合鍵を作成することになりますよね。その際に活用するのが「鍵屋」です。ところが鍵屋には鍵屋の事情があり、色々なことを考えながら鍵を作っています。そんな例を今回は説明できればと思います。
合鍵(スペアキー)を作るということ
複雑な構造図がありますが、上の図の合鍵を作ることを、省略して説明すると
「6本のピンがあるとして、そのピンが〇〇mm下がるようにキーを加工する」
が鍵の仕事です。この考え方はどんな鍵でも同じです。ギザギザの鍵でもディンプルキーでも同じです。
ただ言葉で言うのは簡単ですが、私は0.01mmまで確認しています。鍵によっては0.05mmずれただけでも「鍵が回らない」
ということもあります。ここが一番難しいところです。
古いカギ・新しいかぎ/スペアキーの価格について
合鍵の金額は、少しずつ上昇していると思います。原材料の上昇もありますが、古いカギと新しいかぎでは基本的な性能が違うこともあります。古いかぎの精度では特に気にすることなく製作しても、ささっと簡単にドアの開く鍵ができたものですが、新しいかぎは数字とにらめっこ→微調整・しかもピンの数は3倍以上、、、時間がかかるのは当然です。技術の向上は手間も増やすものです。このような点からも鍵の製作費用が上昇する原因となっています。古いかぎは0.2mmくらいずれてても開けられるものもあります。今の鍵はとても精密です。私の中では0.07mm以上のずれはダメですね。
鍵屋がスペアキーの作製を断ることあるの?
あります。
それは特許で作ることが許されていない鍵があるためです。法律的に守られているものを侵すわけにはいけません。
その他に製作コストに見合わない鍵の作製とかです。数年に1本くらいしか依頼がないのに、数万の設備が必要なものもあります。
鍵の問い合わせについて
電話でお客様からお問い合わせをいただくことがあります。よくある問い合わせが
「ディンプルキーって作れる?」
「普通の鍵やけど作れる?」
「スペアキーって何円でつくれるの?」
などです。残念ですが、これらの質問に「全部作れます!、500円です!」とは答えられません。
それは上記の特許の鍵の問題があるためです。これらの回答は
「ほとんどの鍵は作れますが一部作製できないものもあります。一度店頭で実物を確認させていただいてから確定した回答ができます」
となります。なんと曖昧な回答でしょうか。しかし上記の理由を確認いただいた方はご理解いただけるかと思います。それでも電話口のお客様の中には「この鍵屋たいしたことないな」となる方もいらっしゃいます。理由があることゆえに、なにとぞご理解いただけますと幸いです。
自分の鍵がいくら(何円)でできるか知りたい!
電話しても、いくらかわからないのだったら行きたくない。と思うのは当然の心情です。
その場合、ご自身でお調べいただくポイントが
この2つの違いが分かれば、大まかな値段がわかるでしょう。
ギザギザキーが660円~
ディンプルキーが2970円~ が目安です
さらにHPの合鍵メニューより自分と同じ鍵の写真をお探しいただけると確実です。
メールやLINEなどで画像を添付するのも良いかと思います。
どうしても電話問い合わせという方で必要なものは
「メーカー名」「用途」「モデル名」
をおっしゃっていただければ大まかな回答ができます。
以前、「普通の鍵」とお聞きして、おそらく660円と思いますと回答すると
「ディンプルキー(特殊キー)」を持ってこられて3300円になったことがあります。
「普通」って言葉があいまいだと知った日です。
そうはいっても大体の鍵は作製できます
上記のように注意点は言いましたが、正直ほとんどの鍵はできますので、ぜひ一度店頭までお持ちください!
断らなければいけない事由は本当に稀です。当店は合鍵材料の取り揃えはホームセンターなどチェーン店と比べると多いほうですので他店で断れたものも一度相談していただければ作製できるものも多いです。
まとめ
・鍵の複製やスペアキー作成は、0.01mmまで気にしてる!すぐできる場合は多いですが、大変なこともいっぱいあります!
・問い合わせの認識違いを不安に思っている。できれば「なんでもできます!」って言いたい
・確定の答えは店頭にいかないと難しい